縄文時代の貝塚から石笛  熊本県宇土市、西日本で初



熊本県宇土市の轟貝塚で見つかった石笛(宇土市教育委員会提供)

縄文時代前期の轟貝塚(熊本県宇土市)から人が加工したとみられる石笛が見つかったことが12日、同市教育委員会の調べで分かった。
縄文時代のものは全国でも数例しか確認されておらず、西日本では初めて。
日本の音楽史の上でも貴重な発見で、当時の風習を知る手掛かりにもなるという。

石笛は黒色石灰岩で、長さ6センチ、幅2・9センチ、厚さ1・6センチ、重さ44グラム。
人が研磨したとみられ、平たい長方形状で内側がくりぬかれている。

上面中央部の穴から息を吹き込むと甲高い音が鳴る。両端の穴を親指と人さし指で押さえて使ったとみられる。

宇土市教育委員会は「神聖な儀式で使用された可能性があり、神楽や能にも通じるものがある」としている。
これまでは東北地方を中心に発見されている。

(轟貝塚は約6000年前に形成され、轟式土器や貝の腕輪など約2万点が出土している。 

2008/07/12 共同ニュースより引用


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